マイクロソフトは、新元号への対応に全社を挙げて取り組んでおり、毎月提供する更新プログラムを通して、当社製品の新元号対応を進めます。

特にご注意いただきたいこと

新元号対応においては、マイクロソフトからの更新プログラムを適用するだけでは不十分なケースがあります。お客様のシステム環境を十分に調査し、必要な検討、対応をお願いいたします。

(1) 相互運用における留意点

データ交換で用いられることの多い XLSX、CSV、JSON、XML (拡張子) などでは和暦 (われき) を文字列として使用されている場合があります。このような場合、データの送信元、送信先の間における相互運用、データ交換における処理の方法について慎重に調査・検討する必要があります。平成初期に作られたソリューションの中には、2 桁を平成の和暦 (われき)、4 桁を西暦と判断する実装も確認しております。また、データの送信側、受信側の関係を明らかにしたうえで、更新順番を慎重に計画する必要があります。送信先よりも送信元が先に新元号に対応した場合、受信したデータに含まれる日付を認識できないなど相互運用の問題が生じる可能性があります。

(2) 考慮が必要な項目の例

新元号使用にあたって、事前に考慮が必要となる項目の例をまとめました。新元号適用準備において、ご参照ください。

  • 日付フォーマット変換  (例: 平成 31 年 10 月 1 日を許容するか否か)
  • 新元号を一文字で記した合字 (例: ㍽ ㍼ ㍻) の追加 (新フォントの展開、新合字の文字コード、正規化のルール 例: 平成は㍻と同じ など)
  • 合字を含めた元号の並べ替えロジックの見直し
  • 元年という表記とそのデータが及ぼす影響

お客様への推奨事項

(1) まず最初にご確認いただきたいこと

システムを常に最新環境に保つことで、セキュリティ上の脅威に対しても、安心かつ安全な環境が整います。また、システムのアップデートを長期間行っていない場合、あらためてアップデートを行う際に時間がかかったり、インストールが途中で失敗するなどのトラブルが発生する可能性があります。こうしたトラブルを回避するためにも、以下の手順に沿って、準備をお願いします。

  1. システムが破損していないかどうかの確認
    Windows の健全性確認、および修正方法

    以下サイトの手順に沿って、システムが破損していないかどうか確認いただき、破損している場合はツールを使用して問題を解決してください。
    Windows 破損エラーを解決する方法

  2. Windows 向け更新プログラムのインストール
    新元号対応は毎月の更新プログラムにて行っていきます。現在更新プログラムを適用していない場合は、早急に適用を開始するとともに、今後も継続して適用することを強くお勧めします。

    更新プログラムの適用方法はこちらをご覧ください。
    Windows 更新プログラム適用方法

最新のサービス スタック更新に関する詳細はこちらをご覧ください。
最新のサービス スタック更新プログラム

複数のベンダーのソリューションを導入している場合、更新作業のスケジュールが複雑になることが予想されます。各社の新元号への対応情報を確認し、マイクロソフトの更新プログラムの適用に加えて、オペレーティング システム、アプリケーション、サーバー等にインストールされているサービスなどの依存関係を明らかにした上で、新元号対応に向けた作業スケジュールを調整することをお勧めします。以下の「特にご注意いただきたいこと」もあわせて必ずご確認ください。

(2) 新元号が公表された後に行っていただきたいこと

マイクロソフトが毎月提供する更新プログラムを適用してください。

もし、Windows製品の更新プログラム適用時に問題が発生した場合は、「Windows Update FAQ」、「Windows 10 の更新に関する問題のトラブル シューティング」、「Windows Update 問題を修正する」または「Windows 製品の更新プログラムのインストールの失敗に対する一般的な対処策」をご覧ください。

更新プログラムの問題が解決しない場合は、Microsoft サポートにお問い合わせください。

詳細かつ最新の情報は 「2019 年 5 月の新元号への変更に関する更新」にて公開しておりますのでご確認ください。

新元号に関するマイクロソフト製品別対応

前述の通り、新元号への対応は、各マイクロソフト製品の毎月の更新プログラムにて行っていきます。
製品ごとの最新情報は以下のサイトをご覧ください。

各製品の最新情報

Azure の新元号対応に関する情報

Dynamics の新元号対応に関する情報 (英語)

.NET の新元号対応に関する情報

Office の新元号対応に関する情報

Windows の新元号対応に関する情報

また、マイクロソフト製品では、新元号使用に向けて以下のような段階的な対応を開始しております。

Windows

  • 和暦 (われき) がハードコードされたモジュールを修正しレジストリで管理
  • 日付フォーマット変更 (例: 平成 02 年 (成と 0 の間に半角スペース) → 平成 2 年)
  • 元年表記をデフォルトに変更 (1 年表記にも変更可能)

.NET Framework

  • .NET Framework 3.5 でも元号情報をレジストリから取得し新元号に対応できるよう変更
  • 平成 32 年等の許容可否をデフォルトでは Windows レジストリで判断するよう変更
  • 元年表記をデフォルトに変更 (1 年表記にも変更可能)

Office

  • 日付挿入機能や日付計算機能などの新元号対応